
オービス(自動速度取締装置)とは?
高速や一般道路に設置される速度違反自動取締装置を、日本では通称「オービス」と呼んでおり、元来はアメリカ ボーイング社が開発した同装置の商標がORBIS(オービス)です。ボーイング社以外で自動速取締装置にオービスと名付けられている場合には、ボーイング社からライセンス貸与を受けていると考えられています。
現在のオービスは初期のレーダー式、ループコイル式、Hシステム、ループコイルとHシステムを組み合わせたLHシステムや、光と光電管により速度計測を行う光電管式などがあり、なかでもHシステムが主流になっています。
このオービスが2017年に入り、41台も撤去されています一体なぜと思うかもしれません。
理由は以下のためである。
理由①:オービスの老朽化
2016年中に撤去されたオービスは、合計345台。うち老朽化による撤去は53%とのこと。台数にして183台ほどです。2017に入ってからは、理由は不明ですが、さらに41台が撤去されています。
メンテナンスを行おうとしても、納品業者は既に自動速度取締装置事業から撤退しているとのこと。補修が出来ないのでは、撤去も致し方ありません。
理由②:オービスによる速度超過取締検挙数は3%!
2016年中に速度違反での取締件数は、161万1,238件でした。うちオービスでの検挙率は3%。件数にして4万8,337件と計算できます。圧倒的にオービス以外の検挙が多く、オービスそのものの存在意義を問う声も警察内部から噴出するほどです。
ただし、30km/h以上の速度超過違反では21%、50km/h以上なら81%の検挙率となり、50km/h以上の速度超過取締にはオービスが有効であることがわかります。
ただし50km/h以上の検挙率が高まるとはいっても、速度違反検挙件数の全体で見ればオービス検挙数はほんのわずかとなるはずです。
現代の交通事情では大幅な速度違反よりも、30km/hまでの速度超過が多発しています。オービスの活躍する場面は減ったようです。
オービスが減ったとしても、日本から自動速度取締装置がなくなるわけではないし、また速度無制限区間ができるといったこともない。
なのでドライバーは、普段から法定速度を遵守するよう心がけて車を運行したいものである。
〈source〉http://car-me.jp/articles/8187
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